ダウンコートのこと

今日は代休をとって、ダウンコートを買いに行った。年々寒さに弱くなる。痛くて仕方ない。外にすでに出たくない、すこしでも地下道を通る。骨にしみる寒さは好きだ、好きだけれど、寒いものは寒い。

そのくせに厚着をするのが嫌いだ。なんというか、可動域が落ちるのが嫌。首や腕が動かしづらいと、小さな箱におりまげて押し込められたような感じがして骨がバキバキになってしまう。マフラーも、コートの下に厚手のセーターを着るのも嫌だ。とにかく身ひとつで動きたい、ぐんと手足がいつでも動いて欲しい。体の動きを制御するものを身にまとうのがすごく苦手なのだ、かるくて、邪魔ではなくて、肌に触れた時に嫌悪感がないものが好きだ。それなので、夏はTシャツにデニム、春と秋は軽いブラウスかロンTにデニム、冬はぺらぺらのロンTに軽くて動きやすいコートの格好ばかりしている。それが一番似合うし好きだし体が痛くないとわかってはいながらも、動きづらい服をかわいいと思って見てはしまうけれど。

しかし寒さが年々限界で、世の中の人が半袖のTシャツなんかをまだ着ている10月の日に、もう限界だと思ってウールのコートを出してしまった。出してしまったが、よく考えたらまだ10月も半ばである、冬はあと5ヶ月もある。3月すぎたあたりであたたかくなったなあ、ロンT一枚で外に出られるなぁと思うまで、あと5ヶ月もあるのだ、一年の半分に近い。手持ちのコートは、黒い厚手のチェスターコート、ブラウンの薄手のチェスターコート、それと毛皮のベストがついたちょっとあたたかいトレンチコート、雪山用のノースフェイスのインナーダウン付きのアウターシェル、あと、可愛くて予約したチェックのコート。毎年毎年、12月末あたりに寒くて外に出たくないと言い、ネットでついにダウンを買うかと思って検索すると在庫がない、というのを既に3年繰り返しているので、今年はダウンを買うことにしたのだ。しかしダウンというのはデザインが可愛くない。その上に高い。昔から薄着が好きだったのでなんで世の中の人はあんなにかわいくない肉襦袢を着ているのだろうなんて思っていた。先日、女の子と会った時も「歳をとるとなんでみんなダウンコートを着るんだろうと思っていたけど、寒くてダウンコート欲しいなって思う」と言っていて、すごく同意をした。ダウンコートというのは、わたしにとってそれを手に取ることは、歳をとったなと思う服の一つなのだ。

どのダウンがいいか、悩んだ時に一番欲しかったのは水沢ダウンなんだけれど、サイズがないので断念、サイズがある方は水沢ダウンは本当に暖かいらしいので良いと思う。新宿伊勢丹にストロベリーショップという小さいサイズ専門店があり、そこでカナダグースの小さいサイズが毎年売っている。ウールリッチも売っていたけどこちらは値段がものすごいのでやめた。カナダグース、あんまりにも街を歩く人がみんなきている印象があってちょっとなーと思っていたのだけど、サイズと値段、あとデザインがすこし若い感じがするのと、デニムに合うのと、あと親友のRが毎年愛用していて、ひたすらわたしに「カナダグースはとても温かい、しかもストロベリーショップにある。冬はオシャレなんかどうでもよくなる、毎年あなたは寒い寒いと言っている、買え」とやさしく言ってくるので、カナダグースに決めた。お揃いというのがちょっといいななんて思った。

買ったのはこれ。

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袖がジャストですごくいい、シルエットも案外細身に見えて、温かいしそんなに動きづらくないし、中に薄手のTシャツだけで外に出られそうだ。今年の冬は、また雪山にたくさん行きたい。お値段はなかなかなんだけど…。

伊勢丹を一周して、適当に見たけどネットで見ているとあんなに欲しいものがあるのに、やっぱり実物を見るとそんなに欲しくならない。外に出て実物を見るのは大事だと思う、サイズ感と素材が好きだから、なおのこと。すごく好きな女性が作っているアクセサリーブランドの入荷情報をインスタで見ていたのでそちらを見たら、これは実物の方が綺麗だった。つやつやしててきれいなバングルを購入。

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l'oroというブランド。これを作っている女性が本当に素敵ですごく好きなのです。シンプルで身長が高くて足が長くて細い…。好きな人にはなれないけど、好きな人が作っているものは好きな人に近づけそうな気がしてしまう、お守りのように使おうと思う…

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↑この方です。すごく好き…


雨が降っていたのでまっすぐお家に帰る。

ダルカレーを作って、今日はずっと読みおわらないウェルベックの地図と領土を読む。

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平日のお休みは、お買い物が空いていていい。

料理を作って、本を読んで(読み終わるかはわからない)また明日から労働で、今年も終わるんだなと思いながら。